「MAQUIA」12月号では、人気急上昇中の女優・松本まりかさんにインタビュー。長かった下積み時代を経てブレイクした今、思うことを聞きました。
気持ち、季節、会う人、予定。毎日私は変わるから
Everyday,
変わる私を楽しむ美容
今日の私と、明日の私がまるで別人に見えたっていい。気の向くままにメイクも印象もチェンジして、「自分を飽きさせない自分」でいたい。美容というツールを駆使していろんな顔を引き出す、私を楽しみ尽くすことこそ美容の真髄!
女優・松本まりかが「いろんな私」を魅せる
ONの私も、
OFFの私も、——。
メイクで、美容で、毎日違う私を楽しみたい!
Marika Matsumoto
1984年、東京都出身。15歳で女優デビュー。魔性の女役で注目を浴び、10月31日スタートの『先生を消す方程式。』(テレビ朝日系・毎週土曜23時〜)に出演予定。計り知れないカメレオンぶりで、ブレイク中。
強い眼差しに、きらりゴールドラメ。
「きれいなだけ」に収まりたくない
まりかのON
眉はくっきりと強めに。メタリックなブラウニッシュグレイのリキッドシャドウをアイホールにぼかし、目尻だけにグレーのラインを引く。ゴールドラメのピグメントを黒目の上に塗り、単なるきれいめに収まらない個性をプラス。ナチュラルベージュのクリームチーク、マスタードカラーのリップで仕上げる。
毎日が「自分遊び」。顔は、多いほど楽しい
——Marika
この取材の前日は、36歳の誕生日。生放送の歌番組に出演し、緊張して思うように歌えなかった悔しさで、楽屋に帰ってから号泣したという。「無謀な挑戦だというのはわかっていました。でも、この一カ月撮影以外の全ての時間をボイトレに捧げたことが財産だし、歌手でもない私が錚々(そうそう)たる顔ぶれの中で生歌を披露して恥をかいたことに意味がある。もし、適当にやって意外と上手く歌えちゃっていたら、その時は良くても経験としては残りませんよね。“女優さんだから”ときれいなイメージで出してもらえたりするけれど、その偶像をぶち壊せる勇気を持っていたい。いい時に、誰もやらないことをやって恥部を晒す。ダメな部分も含めて、いろんな顔を知ってもらいたい。曇って汚れた原石が、いっぱい傷ついて磨いて磨いてやっとクリスタルになるように。自分に試練を与えてめちゃめちゃ傷ついた先に、内面から湧き出る純粋な美しさを磨くことができたらうれしい」
15歳でデビュー。初めて演技をした時、身体中に雷が走った。「でも、そこから18年は映像での当たり役に恵まれず。面白い役を演じることで生きている実感を得られるのに、その演技を求めてもらえなかった。その間、人生勉強を重ね、根性だけは鍛えてきましたね。若いキラキラしている時期に必要としてもらえず、どこを探しても自信なんてなかった。そんな時、廊下である女優さんとすれ違った際に、スタッフさんに「自分大好きでしょ?」と訊かれたその方が、「うん、好き!」と即答していたことに衝撃を受けて。私もあんな風に、なんの躊躇もなく自分を好きって言えるようになりたい!と思いました。自分の良さを探そうとしても、ダメなところばかりに目がいってきつかった。それでも拗(す)ねずに自分と向き合っていたらふっと抜ける瞬間が来て、ようやくチャンスにも巡り合えた。下積みが長かったぶん、私にはもう守りに入ってる時間なんて残されていないんです」
MAQUIA 12月号
撮影/三瓶康友 ヘア&メイク/木部明美〈PEACE MONKEY〉 スタイリスト/コギソマナ〈io〉 モデル/松本まりか 取材・文/長田杏奈 構成/山下弓子(MAQUIA)
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